修復歴ありの中古車の買い取りだとどのくらい安くなる？影響は大きいの？

「修復歴ありの車に乗っているんだけど買い取りだと値は落ちるよね？」

「修復歴ありとなしではどのくらい買取価格が違ってくるの？」

何て疑問はありませんか？

修復歴のある車を売る場合、どうしても買取金額は下がってしまいます。

買取金額にどれくらい影響が出てくるのか気になるところですよね。

今回は、修復歴ありの中古車の買取りだとどれくらい安くなるのか、影響は大きいのかについてご紹介します。

修復歴ありの車の買取りはどれくらい安くなるのか？？

修復歴ありの車の買取について解説していきます。

事故車＝修復歴ありの車ではない

事故を起こしたからといって、その車は必ずしも「修復歴あり」となるわけではありません。

修復歴ありの扱いになる車は、以下の9つの部分に修復があったものをいいます。

①フレーム(サイドメンバー)
②クロスメンバー
③インサイドパネル
④ピラー
⑤ダッシュパネル
⑥ルーフパネル
⑦フロア
⑧トランクフロア
⑨ラジエータコアサポート
①～⑨は車の骨格部分にあたりますので、よほどの大事故でないと修復歴ありの扱いにはなりません。

詳しくはこちらで解説しています。

そもそも修復歴ありの車は売れるのか？？

修復歴ありの車であっても売ることは可能です。

ただ買取金額は予想以上に低いものだと覚悟する必要はありますし、100%減額されます。

そして軽自動車、コンパクトカー、ミニバンのような車両本体価格が300万円程の車種より、高級セダン・輸入車・スポーツカーなど、購入ユーザーが限られる車両本体価格が高い車種のほうが大きく減額される傾向にあります。

車を買取り出したとき、中古車査定士が車を査定するわけですが、中古車査定士が修復歴ありの見落としをする確率は2%以下といわれています。

修復されている車は、素人目からは修復歴ありを見抜くことは難しいですが、中古車査定士にかかれば特殊な工具を使ってフレーム部分をカンカンと叩いて音の違いを確認したり、ボルトの締め付けや部品の古い・新しいから修復歴を見抜きます。

その他ガラスの製造番号をみたり、ボディの色の違いや日焼けの差など、全体的な違和感からも修復歴を見出すのです。

つまり修復した箇所が見つかれば、それはすべて査定金額のマイナスの対象になってしまいます。

また修復歴ありの扱いにならない車であったとしても、フロントガラスのひび割れ、ライト類の割れ・不点灯であったり、車検に合格できるような範囲の損傷であったとしても、買取査定のときはマイナスになります。

修復歴なしの車と修復歴ありの車の買取金額の差はどれくらい？？

修復歴ありの車は修復歴なしの車より100%買取金額は下がることには間違いありませんが、具体的にどれくらい買取金額が下がるかが気になるところです。

ここでは一例として、トヨタ・アクアの修復歴がある車と修復歴がない車の買取金額を比較してみます。

	①中古車販売価格が高い車	②中古車販売価格が低い車
年式	2014 年	2012 年
カラー	グリーン	オレンジ
走行距離	758km	12000km
修復歴	あり	あり
排気量	1500cc	1500cc
修復歴ありの参考買取上限金額	63.2 万円	27.8 万円
修復歴なしの中古車買取相場	80 ～ 128 万円	27 ～ 89 万円

表中①の2014年式の修復歴なしのアクアの中古車買取相場は80～128万円で、修復歴ありのアクアの買取相場の割合は49.4～79%と計算できます。

また表中②の2012年式の修復歴なしのアクアの中古車買取相場は27～89万円で、修復歴ありのアクアの買取相場の割合は31.2～103%です。

つまり修復歴ありの車は、修復歴なしの車の70～80%以下の買取金額しかつかないことになります。

もちろんこの数値はあくまでも目安で、車の修復歴に度合いによって異なりますので注意くださいね。

損傷箇所は修理・交換してから買取査定に出すべきか？？

この質問に関しての答えは「No」です。

なぜならお金を使って修理・交換する費用、マイナス査定による減額のダブルパンチを受けることになるからです。

修理・交換してもしなくてもマイナス査定になることは避けられませんから、ここは潔く修理・交換せずに査定に出して、マイナス査定を受けるほうがいいですね。

もしキズやヘコミがある中古車を売却するときは「板金・塗装ができるところ」に査定してもらったほうがいいです。

自分で板金・塗装できる買取業者は、修復が必要な車を安く買取りますが、自分のところで修理して車を転売するため、それほど大きなマイナス査定をつけない傾向があります。

これが自分のところで板金・塗装できない買取業者は、他の業者にお金を支払って車を修復する必要がありますので、余計なマージンがかかる分、大きなマイナス査定をつけてくるのです。

中にはキズを隠すためにタッチペンや除光液を使って自分でリペアしようとする方がいらっしゃいますが…、これもやめたほうがいいです。

経験された方はお分かりだと思いますが、タッチペンを使うとボディを遠目からみたときにキズは目立たなくなりますが、至近距離でキズ跡をみると、タッチペンを塗ったところは空気が入って乾いたあとがボコボコになるなど…、余計にキズを目立たせることになり大きくマイナス査定になります。

損傷箇所があったとしても、ありのままの姿で査定を受けることをおすすめします。

修復歴ありの車を購入するユーザーはいるのか？？

修復歴ありの故障発生率は約40%

買取業者は大きなマイナス査定をつけながらも、修復歴ありの車を買取りするということは、修復歴ありの車を購入するユーザーが少なからず存在するということです。

大手買取業者ガリバーのデータでは、販売台数4,689台、故障申請数1,846台、故障発生率39.4％となっているのをみると、故障発生率は高いといえるでしょう。

新車であっても、製造過程に問題が生じた場合に車の安全性が低下する可能性は0%ではありません。

修復歴ありの車は安全性に欠けることは間違いありませんので、修復歴ありの車を購入する場合は、修復歴の度合いをみる必要があります。

具体的には以下の3点のように「左右差が少ない修復歴ありの車」を購入すると、まだ安全性については確保できる傾向にあります。

・フェンダーとタイヤのすき間は5mm以内におさまっているか
・エンジンルームの左右差は中心から3mm以内におさまっているか
・ドアの設置箇所のすき間は左右対称か

これら以外にもチェックする箇所はたくさんありますので、購入検討が可能なレベルの修復歴車かどうかを判断する必要があります。

しかし中には判別難易度が高いものも含まれていますので、詳しい知識をもっていないと状態の良い修復歴ありの車に出会うことはないでしょう。

つまり初めて中古車を購入する場合や修復歴ありの車についての知識が乏しい場合は、修復歴のない中古車を購入されることをおすすめします。

少しでも安心して中古車を購入する方法とは？？

修復歴なしの車を選んだほうが安全性が高いことは間違いありませんが、中古車販売店の中には修復歴の有無を偽って表記しているところもゼロではありません。

Goo-netやカーセンサーでは「認定中古車」という制度をつくって、安心して購入できる中古車かどうかを認定しているわけですが、このように第三者機関が認定している中古車は安心できるといえます。

とくにJAAA(日本自動車鑑定協会)という第三者機関の「中古車鑑定書」がついている中古車を選ぶといいですよ。

またガリバーやビッグモーターなどの場合は、修復歴無しの車体のみを取り扱っていますので、そういった名前の売れている大手で購入するのも手です。

「修復歴あり」を隠して売るとバレるのか？？

修復歴ありであることを隠して買取業者に車を売ったとしても、先ほどお伝えしたように中古車査定士の目にかかればすぐに見破られてしまいます。

また車のユーザーは車を査定に出すときに自分で車の修復歴を把握しているのなら、修復歴を申告する義務があるのです。

この義務を無視すると「告知義務違反」になってしまいます。

電話やメールで査定依頼するときに「修復歴なし」と申告していて買取金額が提示されたとしても、中古車査定士が査定を行なったときに修復歴ありと判断されれば、後日減額要求されることになります。

お互い気持ちよく取引するためにも「バレなければいい」という考えではなく、良心をもって取引しましょうね。

修復歴ありの車を少しでも高く買取りしてもらう方法とは？？

修復歴ありの車は、修復歴なしの車の70～80%以下の買取金額しかつかないことが分かりました。

それでもユーザーからすると少しでも高く車を売りたいですよね。

そんなときに利用をおすすめするのが、ネットを利用した「車の一括査定サイト(無料)」です。

一括査定サイトを利用すると、あなたの車を買取りしたいという複数の買取業者が連絡をしてきますので、できる限り多くの買取業者に車を査定してもらいましょう。

修復歴ありの車の場合は、一般の買取業者のほかに、廃車を専門にする買取業者の紹介もありますので、さまざまな買取業者に車を査定してもらうことが車を高価買取してもらうコツです。

詳しくはこちらもどうぞ。

あなたの愛車を少しでも高く買い取ってくれる業者を調べてみる(無料)

さいごに

今回は、修復歴ありの中古車の買取りだとどれくらい安くなるのか、影響は大きいのかについてご紹介しました。

修復歴ありの車は修復歴なしの車と比べると、買取金額が70～80%以下しかつかないことが分かりましたね。

だからといって修復歴ありを隠したり偽ったりして買取業者に車を売却したとしても、中古車査定士は修復歴ありをすぐに見破りますので、気持ちよく取引するためにも、修復歴がある場合はその旨をきちんと伝えましょう。

もしあなたが自分の乗っていた車が修復歴ありと知らずに乗っていたとしても、中古車査定士が修復歴ありの判断をした場合は、それはほぼ間違いではないので、あなたが車を購入したところでその事実確認してもいいかもしれません。

ただ中古車の場合クーリングオフ制度が適用されませんので、中古車を購入するときはJAAAなどの中古車鑑定書がある中古車を購入することをおすすめします。

今回の記事を参考に、修復歴ありの車の買取金額について理解を深めてくださいね。

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